お萬狐(おまんきつね)/日本の昔話…新潟県三条市

位置

※聖地巡礼未完了。
 →今後訪問したら、記事更新予定です。

※写真は現地訪問出来てないので、
「お藤の京参り」で訪問した
近隣の井栗の写真。


今後訪問しましたら、
写真を差し替える予定です。







2016年5月撮影。三条市井栗周辺。冠雪の山、右側は粟ヶ岳。


ずっとずっと昔のお話です。


現在の三条市の塚野目と鶴田の間に、
薬師という集落がありました。






その集落には、いつの頃から建てられたのか、
古くて大きな薬師堂がありました。



薬師堂のまわりは小さな森で、
その中に、ひと際目立つ、大きなタモの木が
ありました。


直径約2.7m・高さは天まで届く程。




木には大きなウロがあり、
ムシロ2.3枚敷ける程の広さでした。


村人は、ここは霊狐の住処だ、
と言って近づきませんでしたが、

いつの間にか、旅人や乞食の
宿り場になってしまっておりました。



2016年5月撮影。三条市井栗周辺





ある日のこと。



薬師堂の和尚様が、
この木のウロの前を通りかかりましたら、
可愛い少女がシクシク泣いておりました。





和尚様は捨子だと思って連れて帰り、
「お萬」と名付け、
大事に育てることに致しました。




お萬は賢く器量よしで、
いつでも和尚様の恩を忘れず
スクスクと育っていきました。




2016年5月撮影。三条市井栗周辺


やがてお萬は、年頃に成長しました。



和尚様は
「真面目な男の嫁に」
と考え始めておりましたが、


その頃、お萬は夜な夜な
タモの大木のウロで
若い男と逢引きするようになりました。



和尚様は注意を致しましたが、
しか、お萬はやめませんでした。




2016年5月撮影。三条市井栗周辺



和尚様は業を煮やし、

ある夜、
お萬が音もなく出て行った後を
追いかけて行きました。







お萬が木のウロに入り、
しばらくの時が過ぎました。



和尚様が耳を澄ますと
中からイビキが聞こえてまいりました。



和尚様は
「 今だ」
と、木のウロの入口に垂れ下がる
ムシロをまくって中を見ました。


途端に和尚様はびっくり仰天。








中では、村の若者と女狐とが
寝ていたのでした。

2016年5月撮影。三条市井栗の伊久礼神社



驚く和尚様の声で、女狐は目を覚ましました。




そして、


「お許し下さい。

私は元々、この木のウロに住んでおりましたが
乞食や旅人に住処を奪われ、

和尚様をだまして生きて参りました」



と手をついて語りました。





そして続けて、


「最後にご恩返しをさせてくださいませ。


どうか辰巳の方角へお逃げください。
近いうちにきっと、
薬師の森に天変地異が起こります。」




と言うが早いか、
女狐のお萬はタモの大木の頂上へ上り、
二度と姿を現すことはございませんでした。






それからタモの木は衰え始め、
お萬が姿を消してから100日目に
倒れてしまいました。





2016年5月撮影。 冠雪の山は、守門岳。

そして数年経ったある夜のこと。




大地裂ける程の雷鳴、
大石をも転がす暴風雨に
薬師の集落は見舞われました。




そして薬師の森は、
跡形もなく消え去ってしまいました。




2016年5月撮影。


その証拠に、
この辺りの田んぼの下には
大木がたくさん埋まっていると言います。




終わり🦊






Follow me!